画像解析によるマングローブ水域おけるプラスチック汚染実態把握と生態系への影響評価研究

研究課題概要

Project outline

Project

研究課題

科学研究費助成事業 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B)) 20KK0247

画像解析によるマングローブ水域おけるプラスチック汚染実態把握と生態系への影響評価研究

Research period

研究期間

2020年10月17日~2024年03月31日

Research Summary

研究概要

本研究では、国際学術共同研究の枠組でマレーシア大学およびシンガポール大学と共同して現場調査や実験研究を遂行する。

プラスチックゴミ問題を抱えるマレーシアのKlang川と河口域のマングローブ林を対象として、我が国の水環境研究に関する最新技術を適用して、市街地から河口域へ流入するプラスチックゴミの汚染状況とその発生源を明確にする。

また、貴重な生態系を有するマングローブ林に堆積するプラスチックの特性やマイクロプラスチックの生態系に与える影響を検討する。

さらに、プラスチックの紫外線劣化や微量化学物質の吸着・分解に関する実験研究も実施する。

これらの調査研究を通じて、マングローブ林の環境保全のために必要な対策を見出すことである。

 

詳しくは、プラスチックゴミ問題を抱えるマレーシアの沿岸域におけるマングローブ林に焦点を当てて、プラスチックゴミの主発生源となる市街地から流出、河川を通じた流下と流下過程での変換、マングローブへの輸送・蓄積、マイクロプラスチック(MPs)による毒性影響評価に関する研究を実施する。

その際、定点観測カメラやUAV空撮による画像に加えて衛星画像を取得して、プラスチックごみの輸送や存在状況を把握するモニタリング技術の開発を試みる。

また、マングローブ生態系における二枚貝の環境浄化機能、MPs付着の薬剤耐性細菌群集解析,MPs汚染による毒性影響評価、太陽光を利用する光触媒作用による効果的な環境修復処理技術も検討する。

Research topics

研究項目

Representative

研究代表者

古米 弘明【中央大学研究開発機構 機構教授/博士(工学)】

Co-researcher

研究項目ごとの研究分担者

市街地からマングローブ水域へのプラスチック輸送量の評価
比嘉 紘士【横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院 准教授/博士(環境学)】
二瓶 泰雄【東京理科大学理工学部土木工学科 教授/博士(工学)】
マングローブ水域におけるプラスチック存在量の評価
古米 弘明【中央大学研究開発機構 機構教授/博士(工学)】
比嘉 紘士【横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院 准教授/博士(環境学)】
Kyuhyun PARK【中央大学研究開発機構 専任研究員/博士(工学)】
紫外線によるプラスチック劣化と吸着微量有機化学物質の分解
Hu Jiangyong【National University of Singapore Professor/PhD】
マングローブ林におけるプラスチック及びマイクロプラスチックの蓄積状態
FAUZIAH SHAHUL HAMID【UNIVERSITI MALAYA ASSOCIATE PROFESSOR/PhD】
西川 可穂子【中央大学商学部 教授/博士(理学)】
古米 弘明【中央大学研究開発機構 機構教授/博士(工学)】
マングローブ林に生息する二枚貝に及ぼすマイクロプラスチックの影響
西川 可穂子【中央大学商学部 教授/博士(理学)】
FAUZIAH SHAHUL HAMID【UNIVERSITI MALAYA ASSOCIATE PROFESSOR/PhD】

Conceptual diagram

研究課題の概念図

プラスチックの汚染源と輸送・堆積過程及びマングローブ林生態系への影響

Research subject

研究対象

Klang River 河口域(マレーシア)と研究対象のマングローブ林

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