東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻 水環境制御研究室
社会連携講座「未来型の都市浸水リスク管理・制御システム」

都市浸水に対して
強くしなやかな
社会に貢献するために

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講座概要

都市において集中豪雨よる浸水や氾濫に備えるためには、流出雨水を受け入れる河川と下水道を一体的に管理して、効率的かつ効果的に排水する必要があります。しかしながら、現在は河川と下水道の流出特性をシームレスに高速予測できるモデルが存在せず、一体的な管理制御は困難です。この背景の下、東京大学では他共同研究機関と連携しながら、科学技術振興機構探索加速型研究・重点公募テーマ「ひとりひとりに届く危機対応ナビゲーターの構築」2017年度採択課題「都市浸水リスクのリアルタイム予測・管理制御」を実施しています。

本課題では、都市浸水モデルに下水道管渠水位観測値によるデータ同化手法を導入し、気象観測・予測データ、河川の水位、下水管路内水位を統合的に解析する新たな浸水・氾濫予測モデルの構築を行っています。それにより、河川と下水道の一体的な管理に基づく、都市排水施設の高度な制御が実現し、河川にポンプ排水すべきか、下水道へ貯留が可能かなど施設を最大限活用する方策の判断をより適切に行うことを目指しています。また、集中豪雨による浸水・氾濫を防止するのみならず、被害軽減のための避難行動誘導や浸水防止計画立案にも貢献することを目指しています。

そして2019年4月、当該研究課題から得られるICTを活用した都市雨水管理などの成果を教育に生かすこと、この分野において国際的に活躍できる若手人材を育成すること、研究開発技術の社会実装を促進するために、株式会社明電舎、メタウォーター株式会社、株式会社日立製作所、東芝インフラシステムズ株式会社、三菱電機株式会社、株式会社東京設計事務所、株式会社日水コン、株式会社NJS、日本水工設計株式会社、いであ株式会社、株式会社フソウ、水ing株式会社との連携により、社会連携講座「未来型の都市浸水リスク管理・制御システム」が設置されました。

MEMBER
メンバー

渋尾 欣弘特任准教授

(専任)

レーダー雨量やIoTによるセンシングなどの先端技術を活用した高度な都市浸水予測技術の開発と、発災時における関係部局の意思決定を支援するための情報提供の方法論を研究しています。参画連携機関と協力しながら研究開発する技術の社会実装を行い、水災害にレジリエントな社会の実現に貢献したいと考えています。

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古米 弘明特任教授

(附属水環境工学研究センター兼務)

集中豪雨の発生頻度が増加するなか、浸水対策の高度化が求められています。そこで、管路内水位等のリアルタイムセンシングデータを浸水解析モデルに組み入れることで、浸水の予測精度の向上を目指します。そして、ストックを最大限に活用する手法の開発や、被害軽減のための避難行動誘導や浸水防止計画の立案に資する成果を生み出して、スマートな都市浸水リスク制御・管理のビジネスモデルの創出も目指したいと思います。

廣井 悠特任教授

(都市工学専攻兼務)

都市防災を専門としております。都市の論理が大きく変わろうとしているなか、安全な空間作りを支える新しい仕組みがこれまで以上に求められてきています。都市水害に伴う人的被害の軽減を目指し、特に避難行動などの視点から研究・提案をすすめることで、新しい価値創造に尽力したいと思っています。よろしくお願いいたします。

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PARTNER
連携機関

  • 株式会社明電舎
  • メタウォーター株式会社
  • 株式会社日立製作所
  • 東芝インフラシステムズ株式会社
  • 三菱電機株式会社
  • 株式会社東京設計事務所
  • 株式会社日水コン
  • 株式会社NJS
  • 日本水工設計株式会社
  • いであ株式会社
  • 株式会社フソウ
  • 水ing株式会社